今や日本では大人気のアラン。
しかし、当時は当たりはずれも激しく、取り扱うにも中々難しい商品だったと記憶しています。
しかし、その当時でも、このベアバーレイを使用したこちらと10年カスクストレングスの2種類は別格でした。
通常ウイスキー用の大麦麦芽は二条大麦を使用します。
六条大麦は粒サイズも小さく、およそ今のミルでは砕けない可能性もあります。
砕けたとしても、フラワー部分が多くなり、マッシングの際、目詰まりをおこし麦汁が
フィルター層を通れない可能性も大いにあると思います。
フラワーは粘土のようになってしまうと、切り刻んで無理やり引き抜く以外方法が無く、
非常に手間のかかる工程だと思います。正直自分はやりたくないな~とも思います。
しかし、そんなベアバーレイを使用したウイスキーの味わいは最高でした!
ベアバーレイは、現在スコットランドの製菓用としてまだ活躍していますが、
1800年代後半まではウイスキー用にも使用されてきました。
糖度もそこそこあるのでしょうが、六条と比べるとかなり収量は悪かったのではないかと推測します。
ですが、不思議と収量が少ないと、ビスケットや麦芽糖の風味が強くなり、熟成年数では得られない
別次元のモルトウイスキーに仕上がります。
まるで、秀逸なオールドボトルのような味わい深いシングルモルトになりました。
是非一度この感動を味わって頂きたいボトルです。
どこか新しい蒸留所が六条大麦で製造してみて欲しいですね。
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